出発から5分。
横を見ると、どこにいてもよく寝るHが既に半眼状態になっている。
「も、もう寝るの~!?」とあきれる私に、
「ジーザスが呼んでるのよ~・・・」とふにゃふにゃ答えるH。
そりゃあ重大な用事に違いないと、Hはジーザスのもとにお届けすることにした。
人数はそろっている今回の旅だけど、実は運転できるのは提案者のAだけ。
トロントからモントリオールまではそんなに近くはない。3時間は余裕でかかる。
力になれない私達は、なんとかAにがんばってもらおうと延々と喋り続け、時には歌いながら励ました。
そして、なんとかかんとか近くまでたどり着いたのは夜中の3時すぎ。
明るくなるまで少し時間があるからと、手ごろな場所に車を停め、日が昇るまで寝ることにした。