ハウスウォーミングパーティーをひらいた友達の部屋は、いつしかみんなのたまり場となっていた。
週末ともなれば誰かしらがお酒を持ち寄り、好き勝手に冷蔵庫の中にある食材を取り出しては料理を作り、常にパーティーのようなものをひらいていた。
誰かが誕生日を迎えたと聞けば、それぞれが知っている人にかたっぱしから声をかけ、みんなでお祝いをした。
私の誕生日は、偶然にも友人の1人と同じ日で、2人共同のお祝いパーティとなった。
語学学校の同級生やら、日本カナダ交流協会のメンバーやら、職場の同僚やら、前日ビーチバレーで知り合った人達やら、本当にたくさんの人が集まってくれた。こんなに大勢の人に囲まれて誕生日を過ごすのは小学生以来だろうか。
ホテルでパティシエの仕事をしている友人が作ってきてくれたケーキにローソクをさし、英語バージョン、スペイン語バージョン、日本語バージョンのバースディソングの後、2人でふーっと一気に火を消す。みんなの大歓声。
メッセージカードやアイデアのこもったプレゼントをもらう。
決して豪華なものではないけど、胸がいっぱいになるものばかりだった。
この日のことは生涯忘れることはないだろう。