台湾を旅行する際、寺廟などで参拝をする人は多いだろう。
日本と同様に台湾にもたくさんのスポットが存在する。
台湾の主な宗教は仏教と道教である。
見分け方として、「寺」は仏教の建物、「宮」は道教の建物とされているものの、台北最古の寺である龍山寺には道教の神様もたくさん祀られている。
また台湾道教の総本山である指南宮にも、仏教の神様が祀られている。
信仰に関しても、どちらか片方というよりは、どちらもという人が多いような印象がある。
その辺りの曖昧さは日本人の宗教感覚に似ているようだ。
とはいえ有名なスポットに行くと、平日でも常にたくさんの台湾人を見かけるので、きっと信仰心が強い国民性なのだろう。
その様子を見ていると、日本人のそれより取り組む姿勢にただならぬ雰囲気を感じる。
しかし日本と違い、神は畏怖の存在というよりは身近な相談相手といった感がある。
距離感が非常に近いのだ。
そして願い事は、交渉のように行われるらしい。
ポエと呼ばれる半月型の道具もお供え物も、いわばそのためのツールとも言える。
日本人観光客の間で有名なのは、恋愛の神様、月老神君(月下老人)と商売繁盛の神様、関聖帝君(関羽)あたりだろうか。
迪化街にある霞海城隍廟は、恋愛運アップを願う若い日本人女性でいつも賑わっている。
既に片付いている私は、こっそりと平安茶と呼ばれる無料のお茶を水分補給にいただいている。
非常に有難いことである。

さて、50代も近づき祈るのは病気平癒ばかりの私が紹介するのは、健康運アップのための鉄板ルートだ。
願う神様はまず保生大帝。
保生大帝は、宋の時代に実際存在した医師。
白骨化した子供を生き返らせたとか、にわかに信じがたい逸話が残る神様である。
台湾人のルーツのひとつ、福建省出身のため、台湾で身近な存在として信仰されているのだそう。
保生大帝が祀られている寺廟といえば、大観音亭興済宮。
おみくじは内科や外科など診療科別に分かれており、引く前に脈を測るなどその方法も本格的。
結果を隣にある薬局で持っていくと薬まで処方してもらえるという充実ぶりだ。
残念なことに大観音亭興済宮があるのは古都台南。
しかもポエが裏表3回連続で出るまで引いたおみくじが認められないため、長期戦覚悟でのぞまなくてはならない。
台北しか行かないのであれば、大龍峒保安宮をおすすめする。
MRT圓山駅から徒歩10分強だ。
台北最大の夜市、士林夜市の前に寄ってみてはどうだろう。
参拝の後はぜひお守りと符をいただこう。
そんな時間すら無いという場合は、龍山寺にも健康運アップの神様がいらっしゃる。
華陀仙師だ。三国志好きの方ならすぐにピンと来るであろう名医である。
曹操を治療し、世界で初めて外科手術を行った医師とも言われている。

龍山寺は神様のデパートとも呼ばれるくらい非常にたくさんの神様を祀る寺だ。
もちろん冒頭であげた月下老人や関羽も祀られている。
そのまま駅名ともなっている龍山寺駅は、台北駅から二駅でしかも寺は駅の目の前という抜群の立地だ。
これなら観光のついでに余裕で参拝できるだろう。
あまりにも神様の数が多いため迷ってしまいそうだが、華陀仙師は後方右側、月下老人と相対した位置にいらっしゃる。
龍山寺でもお守りを購入することができるため、ぜひ安康福寿と書かれたお守りを手に入れよう。
最後に、今回は健康祈願の神様に特化して話したが、基本的にはその寺廟に祀られている全ての神様に挨拶するのが礼儀といえよう。
ぜひとも台湾人の様子に習い、時間の許す限り丁寧に参拝したい。
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